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■麻布演劇市 所属劇団 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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■麻布演劇市主旨-佐伯赫哉の言葉-「麻布演劇市」に参加された皆さんへ誕生以来二年になる「麻布演劇市」は、全国的にとても珍しいユニークな存在だと思います。そのユニークさの第一は、この試みが「麻布区民センター」という区の施設と、港区で活動しているアマチュア劇団との非常に緊密で幸せな協力によって成り立っているということです。 その仕組みは、初年度は月一回、次年度からはふた月に一回、当番劇団を定めて公演を行い、その期間中の一公演を区民観劇日として、無料で区民に提供することとし、「区民センター」は、必要経費の一部を劇団に補助しようというものです。 次に、この運動はいわゆる演劇運動というようなものではなく、いわば一種の文化運動というべきものだということです。芸術上の主張をことさらに掲げて押し出すというような芸術運動ではなく、まさに「市場」のお店のように一つ一つの劇団が、それぞれ違った持ち味の舞台を作り出し、観客にはむしろその違いを楽しんでいただくことの方が、全体のエネルギーが強まるのではないかと私たちは考えました。 それかあらぬか、ここに集まった十余の劇団は、それぞれ素晴らしい個性の持ち主です。その歴史からいっても三十年にもなろうかという息の長い集団から、産まれたてのホヤホヤで湯気のたっていそうなほど新鮮な劇団まで、また、舞台の作り方にしても、リアリズムありサロン劇風あり、ミュージカルスあり、本国以外ではここだけだろうという「京劇」を上演する劇団まであるのですから。 いちいち細かく立ち入って紹介する紙数はありませんが、「土くれ」と「麦の会」は、共にかつて職場演劇と呼ばれたものが隆盛を究めた時期に発足し、次第に地域に根を下ろした地域演劇に発展して今日に至っている。いわば戦後のアマチュア演劇の本道を歩き続けて来たような劇団です。したがって俳優の巾も広く、しっかりしたデッサンを持った舞台を見せてくれます。 「フォーリーズ」はご存知、いずみたく氏のグループの一環をなしている劇団で、素人離れのした芸を持っていますが、それでいてアマチュアのもっとも素直な良さを失わず、地元の麻布十番商店会の皆さんとも、とてもいい関係を保っていて、地域劇団としてもしっかりした姿勢を持っているなど、何とも心憎いほどの見事な集団です。 「フォーリーズ」は子供の芝居を活動のひとつの柱にしていますが、「クロスロードアクターズクラブ」も子供の芝居を重要なレパートリーとして活動に取り入れようとしているようです。発足して間もない若い集団ですが、とても堅実な展開を心がけている様子には、心強さを感じさせるものがあります。さらに特筆すべきは、かつて開かれていた「港区演劇教室」の卒業生のほとんどが参加していることでしょう。その意味では、港区の文化行政の申し子のような素晴らしい劇団でもあります。 その他「トロイアの女たち」と「劇団CCC」は二つとも若い女性ばかりで構成された不思議な集団で、しかも彼女たちの公演を手伝おうとして集まってくる若い男性たちとの作業が醸し出す熱気のある雰囲気は、いまや「市」の華やかな名物になったと言えるようです。 紙数が尽きたようなので、「コイナさんの会」や「京劇研究会」についてはまた機会を改めて詳しくご紹介するとして、昨年の十一月、東京国際演劇祭では合同公演「ビルマのできごと」を上演したことを付け加えておきましょう。 私達の目下の最大の課題のひとつは、いかにすれば区民の皆さんのための無料公演にもっと大勢のお客様を獲得することが出来るかということです。またこのことは、ただ単に演劇の問題に留まらず、コーラスや、オーケストラ、バレエや日本舞踊などのように、観客や聴衆の参加がその仕上げに絶対に欠かせない文化活動にとって共通する悩みなのです。これからは、これらすべての分野の方々とも手をつないで、港区の文化活動を否がうえにも盛んにして行こうと思っています。皆様の熱心な参加をお願いする所以であります。 |
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